自然が作る造形美と人が作る造形美
- るっち
- 2020年5月31日
- 読了時間: 3分
サボテンは通常の多肉植物に比べて大変長生きです。
サボテンは個体によってその寿命は様々で、サボテンの王様と呼ばれる金鯱は70年~80年は生きられると言われています。
その分、サイズも大きくなり直径は1mを優に超えその姿は圧巻です。

他にも現生地では樹齢何十年と経過したサボテンがゴロゴロしており、その中では自然の過酷な環境の中で様々に形を変化させたものや、何万分の1という確率で生まれてくる特異な姿をしたものまで様々。

今日はそんな自然が作った造形美と人が作為的に作った姿のサボテンを紹介したいと思います。
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★目次★
第一章 現地球と呼ばれるもの
第二章 人の手で育てられたサボテン達
第三章 盆栽としての育て方
第四章 アートとして観点
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第一章 現地球と呼ばれるもの
サボテン類の原産地はアフリカ大陸からインド洋にも分布を広げている Rhipsalis 属の数種を除きき、南北アメリカ大陸および周辺の島(ガラパゴス諸島など)に限られます。
ただ、乾燥地で見られる種が多いですが、実は中南米熱帯の森林地帯で樹木や岩石上に着生して育つ種や高山に生える種(月下美人やリプサリスなど)、北米の湿潤な温帯や冷帯に育つ種(毛の生えたもの)もあり、その姿は少し一般的なサボテンとのイメージとは異なります。
そんな乾燥した場所では雨はほとんど降らず、太陽光も強く浴びる中で過酷な環境で幾日もしくは数カ月もずっと雨が降るのを待ちます。そうすると刺は強刺となり、種類によって肌に粉を吹いたりし、その雰囲気も現地でしか出せない独特のものになります。
その代表格としてよく例に出されるのが「コピアポア」です。

第二章 人の手で育てられたサボテン達
日本でも様々な農家や育苗家たちが水やりを調整したり、種類によってはビニールハウス内での高温に合わせて直射日光に晒すなどしますが、中々現地でしか出せない雰囲気というものがあるようです。
やはり気温40度超えの直射日光とギリギリまでの水切りのタイミングなどは、自然と共存して初めて手に入るものでしょうか。
なので、基本日本では害虫などから守りその容姿の美しさを保ち管理する方法が主流となります。

第三章 盆栽としての育て方と作り方
日本の気候でも環境によって、また、盆栽の様に手を加える事により、その姿を様々に調整していく事も可能です。
①接ぎ木
まず、台木と穂木になるサボテンを2種類準備し、柱サボテンや団扇サボテンをベールに
接ぎます。それによって、全く異なるサボテンが共存し、その異色な姿を作り上げる事が
できます。

②カッティング
柱サボテンや団扇サボテンを胴切り(成長点をつぶす形でも良し)を行うと、そのままで
は成長できないので、サボテンは脇芽を出してきます。そこから出た脇芽を成長させて更
にカットを続けていきます。
すると何とも言えない盆栽の様な唯一無二の姿へと変貌します。

③群生作り
②のやり方と途中までは同じで、丸サボテンの成長点をつぶすと、そのままでは成長でき
ないので、サボテンは脇芽を出してきます。
その脇芽を取らずに小さな子をそのまま成長させると、圧巻の群生株が出来上がります。

第四章 アートとして観点
昨今、サボテンの見方が変わり、ただの観葉植物から価値のある盆栽として、またオブジェの見方が強くなってきました。
長い年月をかけて育つ事により、その風合いなどそのサボテンのもつ個性の煌びやかさに注目されています。
サボテン×鉢
サボテン×デザイン etc・・・
広島や東京に店舗をもつ”叢(くさむら)”が有名ですが、こちらのオーナーはサボテン達のもつ”いい顔”を題材にサボテン達の良さを引き出しています。
私も叢さんをリスペクトしつつサボテン×アートを目指して今後も活動していきたいと思います。
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